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横浜駅の地下に突然カラフルな傘アートがずらりと

函館の「旅する芸術祭」が横浜駅に旅をしてやってきた

先週のことだが、横浜駅の地下1階、南北連絡通路を通って驚かれた方はいるだろうか。

前回の記事で紹介したbefore
この地下通路がいろとりどりに

これ実は、5月18日~26日の間に開催されていた、はこだてトリエンナーレの横浜駅サテライト展の展示物だった。

主催の「旅する芸術祭実行委員会」は、横浜駅の中を会場にするにあたり、傘に隠れて休んでいる人が居たことから、排除でも支援でもなく、共存ができる形はないかとこの展示を考えたという。

「儚いカサと始まりのキ」(石川潤)

目をひいていた傘と、柱に描かれた絵はプリントではなく原画で、北海道の作家の石川潤さんが横浜で滞在制作した。

決して雨が降ることのない地下に咲いた傘の花は、ゆったりと、しっとりと、思いをめくらせる空間を演出していた。緑色は展示が夏開催なことから、夏木立の色を意識しているという。

壁にもさまざまな作品が並んでいた。

「キラメク、ハタメク、トキメク」(南椌椌)

絵本作家のフラッグや

「駅オバ」(紀あさ)

道南いさりび鉄道のコンテナで出来た小さな駅(釜谷駅)を描いた写真物語、

左から、「だれかの旅」(上原稔)、「十字街の視線」(ウリュウユウキ)、「疾走」(衣斐隆)

北海道を発信する写真家ネットワーク “THE NORTH FINDER”所属の3作家が北海道の鉄道旅情を描いた作品、

一見素敵な建物に見えるものが全部・・・

「toilet room」(葉駿融)

たしかにこれも旅には欠かせない!?

と、じっくり見ると味のある作品がそろっていた。

また函館展では立体であるものの、平面での紹介作品も。

「おふくろう」(すずきさやか)

「太陽の舟」(藤原千也)

それぞれ横浜駅では人の背丈かそれを越すような大きなプリントで展示されていたが、本物はさらに大きい立体なのだそうだ。

旅をテーマにした同展は、今月28日から函館近郊、道南いさりび鉄道沿線で開催。伝統建築など街なかの魅力的なスポットのほか、列車の中や駅校内、はてまた駅事務室など普段はゼッタイ入れないような場所も会場となる。

横浜駅展の思い出をカバンに詰めて、函館を訪れてみてはいかがだろう。