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北海道にある日本一の秘境駅といわれる「小幌駅」は、道路が伸びておらず車では辿りつけない。
1日に4本しかない列車でいくか、けもの道を歩いていくか。
ホタテ漁やイチゴ栽培が盛んな北海道豊浦町の小さな駅を訪ねてきた。

車では行けない場所

接する道路がなく、線路だけがある。
トンネルとトンネルの間にポツンと現れる駅で、停まる列車は上りも下りも1日4本。

それが小幌(こぼろ)駅だ。北海道の根室線、長万部のそばにある。

1日4本。2016年には、停車予定の普通列車が誤って通過してしまうという事件が起きたことも

夏はマムシに注意、冬は雪に注意

かつてはこの一帯は漁で栄えたというが、今は住む人は誰もいない。
歩いていても誰にも会わない可能性が高いので、山歩きになれていない人はひとりでいかない方がいい。
何かあったときに連絡もとれなくなる可能性がある。
細い道をいくが、あぶないところにはガイドとなるロープがついているので、しっかり捕まって歩きたい。
実際、筆者も足を滑らせて崖下に落ちそうになったところをロープに救われた。

冬は、訪れる人もすくなく、前人未踏のような風景

秘境駅という観光資源

利用者が極端にすくないとして、2015年にJRが廃止方針を示したこの駅を支えているのは、地元の豊浦町。
「日本一の秘境駅」と呼ばれる駅を訪れる鉄道ファンも多くいることから、駅を核に観光振興を目指し、費用負担と維持管理をJRに申し出て、協定締結を条件に駅は存続した。月2回の点検や除雪などは町の職員がおこなっている。ただこの協定は一年ごとの更新なので、いつまで存在するのかはわからない。

駅から海を目指して坂を下れば、だれもいない浜にでる。
円空が立ち寄って彫ったという「岩屋観音」の祀られている洞窟もあるので、ゆっくり探検してみるのもいい。

岩屋観音が祀られる小幌洞窟のそば、岩屋海岸の入り江