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長時間使用可能な懐中電灯

北海道胆振(いぶり)東部地震でお亡くなりになられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、現在も被災されておられる皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。

北海道胆振東部地震

午前3時の揺れ。

筆者はその日函館にいた。
かなりの揺れで目を覚まし、震源が遠いことを確認して寝たが、振り返るとこの時点でやるべきことがいくつかあった。

大きな地震、すぐにするべきこと

1津波、2崖崩れ、3断水、4停電、5火事は今後あるかもしれないと思った方がいい。

1・海から近い人はいったん高台に移動する
2・崖の近くならいったん安全なところに移動する
何かがあってから「逃げる」のは大変だ。あるかもしれないうちに「移動する」方がいい

3・お風呂に水を張る
4・PCなど急に電源落ちたら困るものはシャットダウン
逆に、地震直後はまだ電気が通っていてあとから停電の可能性も高いので、【携帯などはすぐに停電ギリギリまで充電】するといい。

余裕があれば、この段階で、家族に無事を知らせるメールを1本打っておく。SNSにも一言書くのも、良いと思う。

あとは・・・停電したら、アイスを食べる!!(溶けたら困るので)

5・火を使っていればすぐ消す

そのほか、賛否は別れそうだが、足りないものを買いにすぐにコンビニに行く、というアドバイスも目にした。コンビニは停電直後は非常電源で営業が可能で、しばらくすると品切れになるだろうため、ある意味正しい選択だ。だが震源が近い場合は外に出ること自体が危険な場合もあるだろうから慎重に判断したい。やはり海際や崖寄りの店には行ってはいけない。
また停電すると、ガソリンスタンドも閉まる(災害時対応店のみになりすごい列になる)ため、地震後すかさずガソリンをいれるのも選択肢にあがりそうだが、火災などの危険があれば危ないし、このあたりはもろ刃に感じる。

このほか、建物内に閉じ込められないようにドアのカギをあける、どこか出口を1つあけるのも大事だと思う。

ふだんからあった方がいいもの

以下は要チェックで、そろえておきたい。
●車
・携行ガソリン缶
・車のガソリンは常に多めに

●食
・ガスコンロ
・ガスボンベ
・ライター

・飲用水、一週間分くらい
・缶詰など保存食料
・米(コンロと水があれば炊ける 炊き方確認)
(カップヌードルはお湯ないときには水で15分まてばできるらしい)

●充電と灯りとラジオ
・電池(特に単1単2はすぐ手に入らなくなる)
・乾電池で充電できる携帯充電器
・シガーソケットで充電できる携帯充電器
・手回しでの充電器
・電池で動き、手回し発電も可能なラジオ兼懐中電灯(ラジオの情報は大事)

・ろうそく
・電池式の人感ライト(つけっぱなしは電池が速く切れるので)
・しばらく消えないランタン(10日間とか20日間とか)
・ソーラーで充電できるランタン
・ふつうの懐中電灯でもいいので、家にいる人数分(ヘッドライトも便利かも)

●生活
・簡易トイレ あるいは簡易トイレの作り方確認
・冬のそなえ(カイロとか 持ち出せる毛布とか)

なによりも現金

コンビニや、ガソリンスタンドなど、翌日まだ停電中にもかかわらずライフラインを繋ぐためにお店を開けてくれるところがいくつかあってありがたかった。しかし、注意すべきは現金しか使えない。そしてキャッシュコーナーはそれらより復旧が遅かったので、なによりも現金をもっていなかったらどうにもならなかっただろう。

早くから開けてくれたコンビニの中には、店頭の電気もつかず、キャッシャーに電気が通っていない中、お釣りが出せず「お支払いは丁度で、おつりは後日でお願いします!!」という、不便だが最大限頑張ってあけてくれているのが伝わる呼びかけをしている店もあった。(そのうちキャッシャー外の小銭が増えると、手計算でお釣りをだしてくれるようになった)

こんなときなんだけど、とにかく、現金。1万円札ではなく、千円札と小銭で、3万円くらいはもっておくと役に立つと思う。

ローカル情報だが、商工中金函館支店の駅前のキャッシュコーナーの復帰がはやくて、現金が心もとなくなったところで助かった。

エネオスは「震」のマークが、緊急車両や地域住民に優先的に供給できる「震災対応SS」。「緊急用発電機」が配備されているそうだ。

市内のサービスステーションの検索結果より

意外と役に立ったのは

・冷凍庫に普段から保冷剤をたくさん入れておく
→停電しても冷凍庫の中のものが、すぐには溶けないですむ

昭和の文化が役に立つ

・もし近場に汲み取りトイレの場所(駅・公園など)があれば断水でも使えるので確認
・公衆電話の場所確認(地震時無料になるケースも)
・もし黒電話など電気使っていない電話が家にあれば使えるケースも

充電類は、市役所など非常電源をもっている場所が解放されるケースも多かった。五稜郭機関区が貨物列車から給電してくれたのは異色だったがありがたかった。
そうした情報は自ら集めると貴重な携帯の充電を多く使ってしまうため、域外の友人に調べてもらい結果をメッセージしてもらった。

今回の北海道地震では早い地域でも2日ほど、長い地域ではもっと停電が続いた。
こうした非常時に、かつての電気に頼らない生活の強さを感じる。

昭和の頃のものって強いなぁと思いながら、防災観点でそうしたものをすこし町なかに復活させておいた方がいいのではないだろうかとも考るきっかけになった地震だった。

試していないが、おもしろそうだと思った電気以前の知恵の中には、水をいれた透明容器を外に出して、黒いごみ袋をかぶせておくと、晴れていれば夜にはお湯になっているという話もあった。

まだ余震が続いているので、今しばらく気を付けて暮らしたい。

参考サイト

気象庁 震源・震度に関する情報履歴
https://www.jma.go.jp/jp/quake/quake_singendo_index.html